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[木庵禅師物語]vol.4 天神に教えられる

瞑想

 しかし、仏教の学問だけでは、まだどうも物足らぬところがありましたので、18歳のとき、寺の北山の獅頭岩に登って独りで坐禅し、1日3枚の柿餅だけで飢えをしのがれました。坐禅を初めて3日目に1人の神人が月光の中にあらわれて、「私は天神である。お前は年が若いので、まだ仏道修行の正しい方法に通じていないようだ。急いで寺に帰って髪を剃り、仏に帰依して授戒をすまし、和尚方の教えに従って啓発を受けるべきである。これが仏教の修行をする正しい方法である。」と言ったかと思うと、いつの間にか消えて見えなくなっていました。翌朝、直ちに寺に引き返し、翌年の12月8日、仏成道の日(仏さまが悟られた日)に、髪を剃り、また20歳になられると碧芝岩(へきしがん)の樵雲(しょううん)大師から十戒を授けられ、大蔵経(仏教の一大叢書)を読み始められました。

出典:木庵禅師物語
発行:昭和57年10月

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