[潮音禅師物語]vol.34 末期の旅立ち
元禄8年(1695)元日、今年黄檗山で隠元禅師の二十三回忌に国師号の披露もあるので出席すると言われました。
しかし、門人達は、潮音禅師が前年の大雄宝殿建設の疲労で、体調を崩されたまま回復していないことから、長途の旅は無理だと引き止めました。しかし、潮音禅師は「ここに居たままでは大恩ある人にお報いすることができない、これが最後の旅になっても出掛ける。」と全く聞き入れず、2月21日の朝、寿峰ら数人とともに旅立ちました。
出典:潮音道海禅師の生涯
発行者:潮音道海禅師三百年遠忌大法会実行委員会