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[潮音禅師物語]vol.11 黄檗山に登る

掛頭 庭詰め

寛文元年(1661)の秋、潮音禅師は、「五燈巖統」という中国の高僧伝を読みました。そこで、隠元禅師が臨済宗の正統の教えを嗣ぐことを知り、不遜を悔やみました。京都宇治に黄檗山萬福寺の開創にあたっていた隠元禅師を尋ね、前非を悔い、参禅を求めました。しかし以前の不遜な言葉を残して立ち去ったことを知っている門下の中国僧たちは、何度お願いしても取り合ってくれませんでした。

このとき、長崎で何かと世話をしてくれた独湛禅師がこれを知り、隠元禅師に取り次いでくれ、ようやく隠元禅師への参禅が許されたのでした。

再び入室を許された潮音禅師は、猛烈に修行に励み、修行期に14日間の断食坐禅も行じ、自ら感じるものがあって隠元禅師に呈示しますが、まだ認められませんでした。更に木庵禅師、独湛禅師、即非禅師からも厳しい指導を受けられるのでした。

出典:潮音道海禅師の生涯
発行者:潮音道海禅師三百年遠忌大法会実行委員会

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