1. HOME
  2. ブログ
  3. 【お坊さんの寺めぐり】紫雲山瑞聖寺

【お坊さんの寺めぐり】紫雲山瑞聖寺

  • 宗派:黄檗宗系単立
  • 創建:寛文10年(1670年)
  • 開山:木庵性瑫
  • 開基:青木重兼
  • 本尊:釈迦如来

沿革

紫雲山瑞聖寺は、本山である黄檗山萬福寺の開山隠元の弟子木庵和尚(萬福寺第ニ世)を開山として、寛文10年(1670)に創立された。伽藍は青木甲斐守によって寛文10年5月より建立が開始され、翌11年4月には山門・大殿・方丈・左右大小寮舎が落成し、同年6月15日に木庵を請じて開山とした。文政11年(1828)には、仏殿、天王殿、方丈、禅堂の他に庫裡、惣祠堂、経蔵、鐘楼、門番所付表門および裏門、諸候方霊屋八宇、鎮守八幡宮などの建物、あるいは徹笑院、竹巌院、慈光院などの塔頭が整備され、瑞聖寺創立以来再び、江戸名所図会にみられるような壮大な伽藍景観が形成されたといえよう。この壮大な伽藍は、それほど長く維持することができず、安政2年(1855)の大地震、同3年(1856)の大風雨により諸堂が大破し、おそらく明治維新の大変革期にさらに諸堂を失ったであろう。明治期の瑞聖寺は、明治10年(1877)の境内絵図面に書かれている大殿、庫裡、霊屋二棟、祠堂、表門、裏門がかろうじて残ったにすぎず、その後旧規に復興することもままならず、わずかに明治18年(1885)に鐘楼が再建されている。また昭和59年(1984)に大雄宝殿が東京都有形文化財に指定され、平成4年8月(1992)に国指定重要文化財し指定され現在に至っている。  

引用:瑞聖寺ホームページより

前々から足を運んでみたいと思っていた瑞聖寺さん。開山は木庵性瑫禅師で、その弟子が、宝林寺中興開山の潮音道海禅師です。大雄宝殿も見事ながら、少し前に改築?された庫裡がなんとも美しいのです。江戸時代の国指定重要文化財と現代アートが同居し、それぞれが織りなす境内がなんともいえない雰囲気となっています。訪れたのは、昼間でしたが、夜間ライトアップされていたりすれば、その美しさもまた格別だと思われます。また、かつては巨刹であったが、度重なる災害によって大破してしまったようです。

庫裡

訪れた日はあいにく閉館日で、中を見ることはできませんでした。ですので、大きくせり出した軒下をぐるっと周りお参り。きれいに敷き詰められた石と太陽の光を見事に映し出した水面が見事です。隈研吾建築都市設計事務所にも詳細が記されています。

隠元和尚によって、中国より江戸時代に伝えられた禅宗、黄檗宗の東京の中心寺院である瑞聖寺の庫裡を再建した。重要文化財に指定されている大雄宝殿から延びる軸線に注目し、中国の寺院建築独特の、デプスを強調した軸性の強い伽藍配置を再現した。軸線の南側に、コの字型の、一辺が開かれた回廊空間を作ることで、地域に開かれた寺院を実現した。コの字型の中庭は水盤としてデザインされ、その中央に、水に浮くように、プラットフォームを用意し、地域の様々なイベント、パフォーマンスがここで開かれることを期待している。建築は、最小限の鉄骨による透明な構造体と、木製のジョイストとの組み合わせで支えられ、ジョイストと外壁の木製ルーバーとが共鳴し、黄檗宗にふさわしい幾何学的なリズムを奏でている。

引用:瑞聖寺庫裡|隈研吾建築都市設計事務所

山手七福神

瑞聖寺には宝林寺同様、布袋尊があり、山手七福神の1つとなっています。かつては天王殿もあったとのことで、韋駄天と布袋尊が大殿の中に祀られています。その布袋尊が七福神の1つとなり、以下のルートでお参りをされるようです。七福神ですが、妙円寺が2つを兼ねているので、お参りするお寺は全部で6カ寺となるようです。

  1. 《毘沙門天》覚林寺(かくりんじ)
  2. 《布袋尊》瑞聖寺(ずいしょうじ)
  3. 《福禄寿》《寿老人》妙円寺(みょうえんじ)
  4. 《大黒天》大円寺(だいえんじ)
  5. 《弁財天》蟠龍寺(ばんりゅうじ)
  6. 《恵比寿》滝泉寺(りゅうせんじ)
  7.  

大雄宝殿(本堂)

国指定重要文化財に指定されているこの本堂。本山萬福寺を彷彿させるような立派な御堂です。大殿には黄檗三筆と謳われる木庵性瑫筆の扁額がかけられています。また、大殿の正面の扉は桃戸となっており、これも本山萬福寺の大殿と同様ですが、少しデザインは異なるようです。

当時の建物として残っているのは、本堂と鐘楼のみのようですが、大伽藍を備えた巨刹であったことから、本堂内には、釈迦三尊の他にも華光菩薩尊像、布袋尊、達磨大師尊像、韋駄天尊像、緊那羅尊像、四天王像が祀られているようです。内部は入ることができなかったので、桃戸から覗いた限りです。これらの仏像は本山萬福寺と比べるとかなり小さめであり、本山萬福寺とほぼ同等サイズの仏像が館林広済寺には祀られ、現在は、宝林寺に祀られていることを考えるとなんとも感慨深い気持ちになります。江戸名所図会にも登場するこの巨刹は、現代の建築と融合された新しい風が吹いています。本堂を開放してのイベントなども行われているようですので、ぜひ足を運んでみてください。

紫雲山瑞聖寺

関連記事